お陰様で当社が設立されてから50年を迎えることになりました。
1973年、当時は大気汚染など「公害」と言われた社会的問題を解決することが時代の要請であり、熱供給事業は当初から環境保護を大きな目的としていました。50年後の現在、地球規模で温室効果ガス削減が大きく問われる時代となっており、政府による「2030年温室効果ガス46%削減(2013年度比)」、「2050年カーボンニュートラルの実現」の表明により、社会は脱炭素化の実現に向けた取り組みが加速しています。
この50年、当社は「都心の地域冷暖房を通じ、より良い都市環境の創造をめざす」を基本使命に、大手町・丸の内・有楽町地域、内幸町地域並びに青山地域と日本を代表するビジネスセンターの発展と共に歩んでまいりました。環境にやさしい地域熱供給事業を通じて、高い技術力で24時間365日途絶えることのないエネルギーの安定供給という役目を果たし、都市の経済活動や街の快適性を支えてきました。時代の変遷とともに「省エネルギーの推進」、「温室効果ガス削減」、「都市・街の防災性強化」など、この半世紀に表面化した社会課題への対処にも大きく貢献してきたと自負しております。
現在「MARUNETU VISION 2030」を掲げ、次の50年に向けて第一歩を踏み出したところです。これまでも、熱エネルギーの面的利用推進(スパイラルアップ)や未利用エネルギーの活用など、様々な取組みで業界をリードしてきたという気概を持って事業を進めてきました。今後も、新たな技術革新の動向を捉えながら、既存の概念にとらわれない発想で、AI制御やIoTを活用した管理の省力化など「脱炭素社会をリードする新しい丸熱」を目指していきます。この50年、ビル所有者様をはじめとする当社事業に関係するさまざまな皆様に支えられてまいりました。これからも皆様と一緒になって、引き続き街の発展を支え街とともに歩み続けてまいります。